シカゴからロサンゼルスまで

ヨッ、調子どう?

indigo la End「冬夜のマジック」を聴いた

 

 

 

冬は人肌が恋しくなる。寒さが少しだけ隙間に入り込んで人と人の距離を曖昧にしてしまう。

 

都会の冬は特に淋しい。交差点を行き交う人々は厚いコートを羽織って早足で通り過ぎていく。吐いた息は白くなって茫々と空に消えていった。

 

夏夜が陽の魔法なら、冬夜は陰の魔法がかけられているのかもしれない。暖色のニットからちらりと覗かせた指先がこちらを睨んだ。

 

 

冬夜のマジック

冬夜のマジック

 

収録曲

1.冬夜のマジック

2.Play Back End Roll

3.愛の逆流(REMIX by PARKGOLF)

4.夕恋

 

11/29(水)にindigo la Endによる配信限定のシングル「冬夜のマジック」のミュージックビデオが公開された。

 

MVの内容も歌詞もサウンドも、とにかくすべてが切ない。どうして冬という季節には報われない恋が歌われることが多いんだろう。

 

今や複数のバンドを兼任している川谷絵音だが、インディゴでは曲が出るたびにその才能が出し惜しみなく発揮されていると思う。

 

彼らは2012年にライブ会場で1,000枚限定販売したシングルに「冬のマフラー」という曲があるのだが、正面で向き合っているはずなのに、どこか裏を見つめているような恋愛関係を浮き彫りにするのがその頃から非常に上手い。

 

 


indigo la End「冬夜のマジック」

 

遠回りをしてるうち

時間だけ 刻む冬

君の数歩を大股で追いかける

 

秋が終わって、街は少しずつ雪化粧を纏うようになる。長袖だけでは肌寒くなって、2枚3枚と衣服を足していく。

 

都会の凍える寒さのなか流れていくクリスマスソングがなんだか甘ったるくて、小刻みに震えた指でイヤフォンを耳にさす。

 

もうすぐ もうすぐ もうすぐもうそこに

君がいない飾りつけた部屋が

当たり前に寒くなくてさ

 

すっかり冷たくなってしまった左手が居場所をなくして、街に漂っている。仕方なくポケットに手を突っ込んでマフラーに顔を埋めた。

 

誰にでもあるような、やるせない時間がふとした瞬間に脳裏をかすめる。乾燥して割れた唇を気にしないくらいにはどうでもいいのに。

 

冬の夜。マッチ売りの少女は火の魔法に包まれながら凍死した。誰にも気づかれないように、街のすみでマッチを燃やし続けた。

 

もうすぐ もうすぐ もうすぐもうそこに

100を打つ さよならのベルが

当たり前に春を待ってる

 

どうして、冬は人肌が恋しくなるんだろう。夏の匂いはほんのりと優しいのに、冬は痛いくらいに僕らを孤独にしてしまうんだろう。

 

春が来るまで雪が溶けないのと同じように、冬にかけられた魔法はなかなか解けない。

 

 

 

 

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