シカゴからロサンゼルスまで

ヨッ、調子どう?

KANA-BOON「KBB vol.1」を聴いた

 

 

忘れられない思い出が、ある。

 

人間の記憶というのは都合の良いようにできていて、悲しい記憶は時が経つと薄まってしまうらしい。

 

そのときは辛かった思い出も、振り返ってみるといい思い出だったなぁと思い返すことがよくある。人間は都合が良いのだ。

 

じゃあ何故、この記憶はいつまで経っても忘れられないのだろうか。

 

カメラロールに、あの日の笑顔が切り取られたまま、じっとこちらを見つめている。

 

 

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<収録曲>

1. スパイラル
2. PUZZLE
3. バカ
4. ハッピーエンド
5. スーパームーン
6. 夜のマーチ
7. LOSER
8. アナートマン
9. I don't care
10. ロックンロールスター
11. 桜の詩
12. タイムトリッパー
13. Flame (※新曲)
14. さくらのうた (acoustic version)

 

このアルバムは4人組バンド・KANA-BOONがデビュー5周年を記念してリリースしたB面集だ。

 

リリースにちなんで公開された2本のMVは、インディーズ時代から隠れた名曲として知られている「さくらのうた」と、そのアンサーソングとして人気の「桜の詩」が連動するような形で映像化された。

 

 

「さくらのうた」は男性目線で描かれた切ない想いを鮮やかなテンポで展開しており、対する「桜の詩」は女性目線で綴った情緒的なメロディが特徴的だ。

 

谷口鮪(Vo.)はかねてからこの2曲を映像化したいと熱望しており、今回ようやくその念願が叶ったわけだ。

 

 

 

国道沿いを歩いて君と歌った、忘れられないや 僕の想いをそっと君に歌った、さくらのうた

 

春というのは、残酷なものだ。

 

別れのあとに出会いが来る。それがどんなに悲しい別れだったとしても、新たな出会いに心は塗り替えられてしまう。

 

桜が咲いて、散って、気づいた頃には鮮やかだった記憶も思い出のアルバムに仕舞われる。

 

僕は子供だった、もう戻れないのかなぁ

でもね、二人で見たあのさくらは今年も綺麗に咲いているんだよ

 

桜前線が、南から北へ。

 

ソメイヨシノの開花予想日に合わせて人々の心も浮き足立っていく。

 

桜が咲いて、散っていく急激なスピードに追いつかれないように、必死で走った。

 

肌寒さと木漏れ日の中、口ずさんでる私がいる 「大切なのは形ではなく記憶に残る彩りなのだ」 小説で見たあの台詞が今更頭を支配するんだ

 

公園には家族でお花見に。川沿いには恋人とデートに。沿道にはサラリーマンがビールを片手に。どこを切り取っても、絵になってしまう。

 

桜の蕾は薄紅色をまとって、夜道でもわかるくらい、鮮やかに咲いている。

 

誰もが明るい笑顔を放って、春の訪れを祝福している。新たなことが始まる季節。立ち止まっていると、取り残されてしまう気がした。

 

あれからどれほど月日が経ったろう

少しだけ背も伸びた

あれからどれほど時間が経ったろう

 

春が来るたびに、思い出してしまう。

 

あの日と何も変わっていない。変わってしまったのは自分の方で、周回遅れでやってきた春に、今、追い抜かされようとしている。

 

あと何十回、桜が咲くのを見れるのだろう。

 

いつかこの記憶も消えて、楽しかったことだけが思い出として残ってしまうのだろうか。

 

桜の花が舞って あなたの声を思い出してしまう そんな春よ 桜の花が舞って呼び止められた気がして 振り返ってしまったの

 

人々の群れを掻き分けて、進めど進めど先は見えなくて、それでも春はやって来る。春は確実に目の前にやって来る。

 

せめて気持ちはあの頃のまま、もう二度と戻れない今を精一杯、生き抜いて。

 

この桜が散ってしまったら、もう思い出せなくなっているはずだから。

 

 

 

 

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