シカゴからロサンゼルスまで

ヨッ、調子どう?

小説「君の膵臓を食べたい」がつまらなかったという話

 

 

どうもです。

 

いきなりこんな喧嘩を売ったようなタイトルで、この作品が好きな人はムッとしたんじゃないでしょうか?

 

あくまでもこれは個人的な感想なので、そういう意見もあるよねーという風に捉えていただければ幸いです。

 

※ネタバレ含みますので、ご注意ください。

 

 

 

 

 

 はじめに

 

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住野よる著作「君の膵臓を食べたい」という小説は2015年に双葉社より出版されました。

 

当時からこの奇抜なタイトルが注目され、各所で絶賛の嵐。2016年には本屋大賞2位、翌年の2017年には実写映画化されました。

 

あまりにも「泣ける」「感動した」という感想が多かったので、今回ようやく読んでみたわけです。実際、結構期待していました。

 

でも、結果は「つまらなかった」という感想でした。僕は小説が大好きなので普段はこのような批判を滅多にしませんが、今回はあまりにも期待外れだったので話します。

 

 

内容について

 

さて、ここからが本題です。

 

まずストーリーをざっくりまとめると、

 

人と関わることに興味のない主人公が、ある日クラスで1番明るいタイプの「咲良」と病院で出会う。

彼女が膵臓の病気を患っており、余命1年であることを知る。

主人公と彼女が行動を共にするようになる(これがほとんどのページを占める)

彼女が通り魔に遭って死んでしまう。

これまで忌み嫌われていた彼女の親友「恭子」と友達になって、一緒にお墓参りをする。

 

こんな感じです。多少の紆余曲折はありますが、なんかどこかで見たような話。10年前に読んだ「ヘチマと僕と、そしてハヤ」をどことなく思い出しました。これ小6が書いた本なんだけど。

 

まず、最も大きなテーマである「死」についてはなんとなくぼやかされた感じ。膵臓を患ってしまった彼女がどんな最期を遂げるのか、そこに死生観のようなものが表れると思ってたんですけど、結果はただ通り魔に遭って「なんとなくいなくなってしまった」以上。

 

おそらく最後に彼女が主人公に遺した『共病文庫』が読者の涙腺を誘ってるんでしょうけど、それも全然泣けない。延々と2人のやりとりを見せられた側からすると安直にまとめられたなという感じです。

 

本当につまんなかったです。ごめんなさい、もう一度言いますが僕は滅多にこんな感想を書きません。

 

これは僕がまだ一度も「親しい人間が死んでしまう経験」をしていないからなのかもしれません。そうだとしたら、現実味がないのは当たり前でしょうね。

 

 

第三の視点から見てみる

 

「死」というテーマから一旦離れて、「主人公の成長」から物語を捉えるならまた違った面白味が出てくると思います。

 

病弱で、他人に興味がなかった主人公・春樹(名前は物語ラストで出てくる)が咲良という全く正反対のタイプと関わるようになって、他人に必要とされたいという承認欲求が芽生えるようになるという「成長」がこの物語では随所に出てきます。

 

まぁこのような「人間味のなかった主人公が人間味を持つようになる」という変化は、別にありきたりですし、特に素晴らしかったというわけではないんですけど。

 

でも「死」や「友情」よりはまだ伝わってくるし、テーマとしてはこちらの方が強く描かれていたという印象です。

 

 

内容はつまらないが、良い言葉はあった

 

散々上から目線で批判しといて「お前何様なんだよ」という意見がちらほら出てきている頃でしょうが、そのような感想を抱いてくれただけで僕は有り難いです。

 

さて、内容はボロクソに言いましたが一つだけ惹かれる言葉があったので紹介します。

 

 

彼女と出会ったあの日、僕の人間性も日常も死生観も変えられることになっていた。

ああそうか、彼女に言わせれば、僕は今までの選択の中で自分から変わることを選んだのだろう。○○を選んだ、○○を選んだ…(省略)

何度もそうすることを選んだ。

違う選択もできたはずなのに、僕は紛れもない僕自身の意思で選び、ここにいるんだ。以前とは違う僕として、ここにいる。

 

 

これは本当にその通りなんですよね。

 

僕たちはよく「運命だ」とか「結果的にこうなった」と言いますが、それは実は自分が選択したことなんです。自分がそうすることを選んだから、そのような運命になったんです。

 

つまりすべての出来事は自分が選んだことなのだから、それをポジティブに受け入れようというメッセージをこの文章から感じました。

 

もし、筆者にとって「死」というテーマよりも本当はこっちが主題だとしたら、まんまと僕は引っかかっていますね。その場合は本当に平謝りします。すみませんでした。

 

 

おわりに

 

全体的には「つまらなかった」というよりも、あまりにも普通の話すぎて大きな期待を裏切られたことに対する失望が強かった印象です。

 

これで泣いてる10代の女子たちは「あの花」なんて観たら号泣して涙枯れるんじゃないですかね。僕は泣けませんでしたが。

 

また、映画やアニメ版だと原作の文章では伝わらなかった奥深い世界観が判るのかもしれません。

 

 

それでは。

 

 

 

(その後、かやれんはキミスイファンに襲われて姿を消すのであった)