シカゴからロサンゼルスまで

ヨッ、調子どう?

作家・朝井リョウを褒めちぎる

 

タイトルの通りです。
今回は僕の大好きな作家・朝井リョウをただただ褒めちぎりたいと思います。

 

最近は「桐島、部活やめるってよ」「何者」などが映画化され、知ってる人も多いのではないでしょうか?

 

 

 

 


朝井リョウとは

 

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朝井リョウ
1989年5月生まれ。2009年、当時早稲田大学2年生の時に「桐島、部活やめるってよ」で第22回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。その後、大手映画配給会社の東宝に就職。兼業作家を続けながら2013年、「何者」で戦後最年少の若さで直木賞を受賞。お腹が弱い。

早稲田ではダンスサークルに所属していたので、「リア充作家」と称されることも。現在は会社を辞め、専業作家となっています。


これだけ見ると、早稲田で東宝でリア充で売れっ子作家て、スーパーマンか!!と思うかもしれません。馬顔であることを除いて。(本人がネタにしています)

そんな朝井リョウ、人間的にもユーモアたっぷりの人柄で自身の面白いエピソードもたくさんあり、(時をかけるゆとり参照)人間味あふれる作家です。

 


朝井リョウおすすめ作品

 

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

 

 

記念すべきデビュー作。この作品で第22回小説すばる新人賞を受賞、2012年には映画化され大きな話題を呼びました。

 

バレー部のキャプテンである桐島がある日突然、退部したことをきっかけに変化する5人の学生の日常を描いた作品。しかしタイトル名であり、噂の元凶である桐島は一度も登場しません。あくまでも桐島ではなく、5人の学生の物語。誰もが高校時代に感じていた青春の無敵感や、クラス内のカーストなどのモヤモヤとした感情を余すところなく描写しています。

 

朝井が現役大学生の時に執筆したということもあり、リアルで熱量のこもった文章が際立っています。

 

 

 

何者 (新潮文庫)

何者 (新潮文庫)

 

 

"大学4年生は読んではいけない"という謳い文句で、就職活動中の5人の学生をSNSという視点から描いた画期的な作品。この作品で朝井は直木賞を戦後最年少で受賞。今年の秋には映画化が決まっていて、(http://nanimono-movie.com/index.php)今月末にはアナザーストーリー「何様」が発刊されます。

 

大学生が就活を通して成長していく様子を人間関係や恋愛感情、ツイッターの裏アカウントなどの複雑な要素が絡み合っています。登場人物の一挙一動が、朝井の鋭い洞察力により読者を刺し殺す文章となります。あらゆる伏線を回収した衝撃のラストは実物。

 

僕は今まで一番面白かった作品を聞かれたらまずこの作品を紹介するようにしています。

 

 

 

もういちど生まれる (幻冬舎文庫)

もういちど生まれる (幻冬舎文庫)

 

 

上記の「何者」の前に直木賞の候補作に選ばれた作品。5人の若者の苦悩、葛藤を独立した目線から描いた連作短編集。

 

一編ごとの物語は独立していますが、登場人物があちこちで関係しているところが朝井らしい面白い手法です。なので主役だった学生が次の物語では脇役になっていたりと、伏線のオンパレードになっています。

 

若者だけが感受できる感情の揺らぎや厳しい現実など、決して大御所作家には真似できない若者のリアルな世界観を味わうことのできる作品です。

 

 

 

時をかけるゆとり (文春文庫)

時をかけるゆとり (文春文庫)

 

 

作家・朝井リョウの初エッセイ集。自身の学生時代の珍エピソードを芸人顔負けの面白さで綴っています。この作品、とにかく面白い。

 

①便意に司られる話から始まり、③地獄の100キロハイクや⑦マックで黒タイツおじさんに遭遇する話は爆笑必死。普段は鋭い観察眼で日常を俯瞰している朝井ですが、このエッセイ集では面白ギャグマシーンという新たな一面を見せました。

 

これを読むと朝井のこれまでの作品とは別に朝井という作家自身を好きになってしまうのでオススメです。また、今年の6月には続編「風と共にゆとりぬ」を発刊しました。

 


朝井リョウ、最大の武器


彼の特徴であり武器、それは人の心底に潜む感情を鋭い洞察力で分析し、柔らかく繊細なタッチで描写することです。


彼の描く登場人物の心情描写、言動は気を抜くと刺し殺されてしまうような鋭さをまとい、僕ら読者の感情を揺さぶる文章に成ります。


最近どう? と聞いてくる人は、たいてい、相手の近況を聞きたいわけではなく、自分の近況を話したくてたまらない。ES見せ合おうよ、と言ってきたあの子はきっと、誰かのESを参考にしたいのではない。自分の完璧なESを見せびらかしたくてたまらないのだ。

「何者」より

 

「十点でも二十点でもいいから、自分の中から出しなよ。自分の中から出さないと、点数さえつかないんだから。これから目指すことをきれいな言葉でアピールするんじゃなくて、これまでやってきたことをみんなに見てもらいなよ」

「 何者」より

 

十点でも二十点でもいいから出せよ、この言葉のおかげで今僕はブログを書いています。将来ライターや雑誌の編集者を目指すきっかけに、何かを発信したいという思いはあったのですが、今まで周りの目を気にしてそれができませんでした。そんな時に思い出したこの言葉が、今の活動を後押ししています。

 

楽しすぎる瞬間は、真っただ中にいるとなぜだか泣きたい気持ちになる。両手に抱えきれないこの幸福は、早く過ぎてしまって思い出になって欲しいと思う。

「もういちど生まれる」より

 

自分は誰より「上」で、誰より「下」で、っていうのは、クラスに入った瞬間になぜだかわかる。僕は映画部に入ったとき、武文と「同じ」だと感じた。そして僕らはまとめて「下」なのだと、誰に言われるでもなく察した。察しなければならないのだ。

「桐島、部活やめるってよ」より

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

初めて朝井リョウを知った人はこの機会にぜひ彼の作品に触れてみてください。